天気予報でよく耳にするヘクトパスカルという言葉の意味、皆さんはご存知ですか?
台風の強さを表す単位ということは知っていますよね。
ですが、具体的に何を意味しているか説明することは難しいのかなと思います。
そこで、今回は下記について解説します。
・台風のヘクトパスカルとは何か?
・ヘクトパスカルで台風の強さが分かる?
・中心気圧の測定方法は?
台風のヘクトパスカルって何?
台風の天気予報でよく耳にするヘクトパスカルとは、何を意味するのでしょうか。
ヘクトパスカルの定義
ヘクトパスカル(記号:hPa)は大気の圧力(気圧)を表す単位で、「ヘクト」は100倍を意味します。
1ヘクトパスカルは100パスカル(記号:Pa)で、1パスカルは1平方メートルの面積に1ニュートンの力が作用するときの圧力です。
これを100倍したのが1ヘクトパスカルなので、100ニュートンの力が作用するときの圧力となります。
ここで、1ニュートンは約100gなので、1ヘクトパスカルは100ニュートンで約10kgの重さを置いた時の圧力です。
ヘクトパスカルの由来
ヘクトパスカルは、圧力の法則を考えだしたフランスの科学者で哲学者でもあるブレーズ・パスカルに由来しています。
その業績を称えてこの単位が名付けられました。
台風のヘクトパスカルで強さが分かる?
ヘクトパスカルは前述の通り大気の圧力(気圧)です。
天気用法では、台風を表現するときに、台風の中心気圧をヘクトパスカルで示しています。
ヘクトパスカルの数値で、台風の強さが分かるのでしょうか?
ヘクトパスカルと台風の強さ
ヘクトパスカルは気圧の単位であり、台風の強さを直接示すわけではありません。
ですが、中心気圧が低いと強い台風であると言える指標の一つです。
中心気圧が低ければ低いほど、一般的に台風の影響は強まると考えられます。
気圧が低ければ低いほど周りから空気が勢いよく流れます。
これは、気圧が異なると、同じ気圧になろうとする性質です。
結果、気圧が低いと風の勢いが強くなり、強い台風となります。
中心気圧による台風の強さ
中心気圧による台風の強さの目安です。
台風のヘクトパスカル | 強さの目安 |
---|---|
1013hPa | 通常の気圧 |
990hPa以上 | 比較的弱い台風 |
960~989hPa | 普通の台風 |
930~959hPa | 強い台風 |
901~929hPa | 非常に強い、猛烈な台風 |
台風の中心気圧の測定方法は?
台風が海上で発生すると、その中心気圧をどうやって測定するのでしょうか?
特に太平洋のような広大な海域では、直接中心部に行って気圧を測ることはほぼ不可能ですよね。
地上や船舶の観測データから推測
通常、台風近くの陸地や船舶からの観測データを基にして中心気圧を推定します。
これらの観測点のデータが中心気圧を求めるために重要な役割を果たしています。
気象衛星を使った推測
地上や船舶からの観測データが不足している場合は、気象衛星を使って推測します。
特に「ひまわり」などの衛星を使って、台風の雲の形状や動きから中心気圧を推測することができます。
この方法により得られるデータは、台風の進路や強さを予測するのに非常に役立っています。
まとめ
今回は台風のヘクトパスカルとは何か、台風の強さとの関係、中心気圧の測定方法について解説しました。
台風のヘクトパスカルは台風の強さを直接示すわけではないですが、数字が小さいほど強いといえる指標の一つです。
台風情報に十分に注意して、安全第一で行動しましょう。
本記事がみなさまの生活にお役立ち出来ると幸いです。