太平洋と大西洋が混ざり合わない理由は?

太平洋と大西洋の境目を見たことありますでしょうか?
太平洋と大西洋が交わる場所には、両側で水の色が異なる境界線があります。

本記事では、太平洋と大西洋が混ざり合わない理由について解説していきます。

太平洋と大西洋が交わる場所

太平洋と大西洋といったように、海には名前がついて場所が決まっていますが、実際には全てがつながっている一つの大きな水域です。
ですが、特定の場所では、水の物理的特性の違いが顕著な境界線を作り出すことがあります。

このような境界は、川や氷河の水が海に流れ込む地点でよく見られます。

太平洋と大西洋が交わる場所では、太平洋側は濃い青色で、大西洋側は明るい緑色となっています。
太平洋と大西洋の海水が混ざり合わずに、分かれています。

なぜ、このような現象が発生するのでしょうか?

太平洋と大西洋が混ざらない理由

世界各地の海水の塩分濃度は、気温や降水量、水深、地形、淡水の流入量などによって異なります。

大西洋の表層の海水は塩分濃度が高く、そのため密度も高いです。
一方で、太平洋の表層の海水は塩分濃度が低く、密度も低くなっています。

この密度や塩分濃度の差によって、太平洋と大西洋の境目に塩分による躍層(やくそう)という境目ができて混ざらなくなっています。
また、他の要因として、海流の方向の違いや水温の差も混ざり合わない理由です。

密度、塩分濃度、海流、水温のなので複数の要因が組み合わさることで、太平洋と大西洋の間に境目が形成され、簡単には混ざり合わないと考えられています。

海流で水は混ざり合うのになぜ境目ができる?

地球の各海洋は、独自の特性を持ち合わせています。

太平洋は世界で最も広い海で、平均水深が約4,280メートルに及び、地球で最も深いマリアナ海溝を含んでいます。
この海は、塩分濃度が比較的低い深海水の流入が活発で、降水量も多いため、塩分濃度が低めです。

一方、大西洋はその表層水と比較して、地中海や紅海のような閉鎖的な海域では塩分濃度が高くなります。
これは、深海からの塩分濃度が低い水の流入が少なく、降水量よりも水の蒸発する量の方が多いためです。

太平洋と大西洋の塩分濃度に差が出るのは上記理由によります。

一方で、太平洋と大西洋をはじめとする世界中の海は海流により水は混ざり合っています。
しかしながら、太平洋と大西洋のように塩分濃度の違いなどにより、一部の場所では海水が混ざりにくいことがあります。

まとめ

今回は、太平洋と大西洋が混ざり合わない理由について解説しました。

太平洋と大西洋が混ざり合わない主な原因は、密度や塩分濃度の差によって、太平洋と大西洋の境目に塩分による躍層(やくそう)という境目ができるためです。
他の要因として、海流の方向の違いや水温の差も混ざり合わない理由です。

海は全てがつながっているのに、混ざり合わない現象が発生するとか不思議ですね。

本記事がみなさまの生活にお役立ち出来ると幸いです。